13
この1週間で何もかもが変わった。
特に自分の頭の中が。
とにかく張り詰めている。緊張状態。常に物事を深く、鋭く、考えるように、捉えるように、行動するようにしている。
逆に言えば「12」の週まで何故あんなに調子こいて余裕でいたのだろうか。
今思えば反省すべき行動がつもりにつもりすぎている。
ただ、火曜水曜あたりから、いよいよニューヨークやイタリアの状況を目の当たりにして、はっときがつかされた。
今のままじゃ、日本の、世界の、いのちも、経済も、
何もかも崩壊する。
しかも今のままではものすごく残酷な方法で。
生命の選択がなされ
救いの手を差し伸べるはずの医療従事者が犠牲になり
貧困層はただただ生きることに足掻き苦しみ
同居人と問題があるものは、外出自粛に精神を病む。
いやだ、いやだ、いやだ。もう、いやだ、しかいえない。
何より嫌なのが、
政府の対応
情けない国に住んでしまったこと
それから状況を甘く見ている人々。
多数の、人々。多すぎるくらいの状況を把握していない人々。
あまりに酷すぎるよ。
でもネガティブなことだけ書き連ねても仕方ないから、うれしいことや誇らしいこと、感謝したいことを残したいとおもう。
まずは自分の近しい友人が、みんな自分と共感できるレベルで今の状況を深刻にみていて、行動をしていること。
阿呆な行動を起こす友達がわたしの身近にはいないこと。本当に嬉しくて、誇らしく思う。
それから声をかけあえる存在が思っているより多くいたこと。
声を上げれば、声を上げてもらいやすい。
小さなことだけどインスタの更新を増やして、人へのインタラクションも増やして、ネットを介してだけど人との関わりを積極的に持っている。
いつもこんなに誰かとラインなんてしないけど、自分のためにも友達のためにも、常に誰かと繋がっている状態を保ち続けている。
心のために、すごくいいことだ。
それを上手いバランスで付き合ってくれる友人がいること。ありがたくて、感謝の気持ちでいっぱいなことだ。
あとは一人暮らしを心配して、親の元に戻りなと声をかけてくれるおとなが多くいたこと。
これに関しては、半分はイタリアからの学びがない発言だなと思いつつ、そうやってわたしの心の面を思って言葉をかけてくれていると思うと感動的なくらい胸が熱くなる、感謝でいっぱいになる。
結局迷いに迷った末、実家に戻ってきたけれど
東京の家から、本や服を厳選して持ってくる時にものすごく悲しくなったんだ。
どれを選んでいいか絞らなくて
物は少ないけれど
持っている物は全て強い愛着を持って選んでおいている。どれも愛していて、これから数週間、悪ければ数ヶ月触れられないと思うと心が痛すぎて。
こんなに愛するものに囲まれて普段生活ができていたんだと、自分の生活のありがたさに感謝もした。
特に大好きな靴たちと、しばらくの別れを告げるのは苦しくて
頭がおかしいのはわかっているけれど、ひとつひとつのくつ達に家を出る時に、アイラブユーと声をかけた。
靴も服もアクセサリーも本も食器も生活道具も、全部愛しているよ。
気付いたら自分がつくっていた生活が紡いでいたものが、こんなに好きに囲まれていたなんて…なんて最高か。
そんなことにも気が付かされた。
それから何よりは、ボスの決断。
お店をしばらくは閉じることにした。
大好きな仕事だから働きたいし、金銭的に単純に厳しいし、仕事が恋しい。好きでいてくれる、楽しみにしてくれているお客様にも悪い。
でも1番苦しかったのはさちこさんのはず。
スタッフのこともきっとすごく考えてくれたし、お客さんのこともお店の未来のことも。わたしには計り知れない重いものが今襲いかかっているんじゃないかな、悪いな、少しでも共有できたらな、とおもう。
でも1番はお店を守るために、その愛で、予約もたくさん入っていた期間だけど、
きっぱりとお店の休業をきめた。
これぞ英断。
今だらだら営業を続けているお店も多いし、街を見れば割と平気で出歩く人もおおい。
でもそれはわたしは間違っていると思う。
今は何より家にいて、移さないこと広めないこと運ばないことかからないこと、徹底しないといけない。
一人の動きじゃ足りない。みんながみんな、そうしないといけない。
そのためにとってくれた判断。
本当に厳しいものだと思う。
でもそれをしっかりときめてくれた。
その時にやっぱり、わたしはこの人についてきてよかった、これからももっとついていきたい、一緒にいいものをつくりたい、と熱い気持ちになった。
改めてそんな方のもとで働かせてもらうことに感謝をして。
友達家族、一人一人の顔を思い浮かべて。
少しでも早く明るい未来を見られますように。
愛を込めて。